いよいよ師走を迎えようとしているが，この時期は本校の修学旅行の季節にあたる。
　以前は，日本の観光地が混雑しないよう，岩手県の高等学校にあてがわれた月が12月であったが，最近はそれに固執しないで，県内各学校の裁量で学校行事をにらみながら11月中旬から始まっているようである。
　本校は11月中旬実施の３期末考査の絡みや，観光地が閑散となり経費も格安となる，ほぼ12月中旬に毎年実施している。それでも，今年初の試みとなるが，特別進学コースの語学研修を兼ねた修学旅行先を，アメリカ・アーカンソー州・ホットスプリングス市とし，時期も12月を待たず，11月30日（水）の出発とした。
　昨年まではカナダ・バンクーバーに行っていたが，ホットスプリングス市は花巻市の姉妹都市でもあり，そこには本校の姉妹校レイクサイド高校もあり，その縁を活用して，若いうちからホットスプリングス市民やレイクサイド高校の生徒と交流することこそが，今後のグローバル社会に生きる生徒にとって，国際感覚を養うことにもなると考えて計画された。
　ホットスプリングス市はアメリカ南部に位置するが，最近の異常気象で昨年などは１月に降雪のため交通が麻痺してしたこともあり，この時期の設定となった。
　それぞれ，海外２コースと国内２コースに分かれ，今まで学習してきたことを，その場に行ってみずみずしい感性でとらえ感得し，実際に見聞を広めて欲しい。
　特にも本年の修学旅行には，国内コースにおいて震災の爪痕が行程のいたる所に表れてきており，若干便宜を欠く部分も生じているようだが，だからこそ例年通りに修学旅行を実施できることに計り知れない重みと感謝の心を感じて欲しいと思う。
　日本を取り巻く世界情勢を鑑みれば尚更のこと，自国の文化に誇りを抱く，またとない機会となるものと確信する。
　仲間と寝食をともにしながら集団行動を通して，さらに友情が芽生えたり，それが強固なものになることを期待して止まない。グッドラック！